卜部選手、開幕大会で2位表彰台を獲得
ジャンビン選手はコンディションの変化に苦しむ
B-Max Racing Team(チーム総代表 組田龍司)は、5月24〜25日に岡山国際サーキットで行われたフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ選手権(FRJ)第1戦Race1〜3に参戦し、卜部和久選手がRace1で2位表彰台を獲得。ジャ・ジャンビン選手は不安定なコンディションに翻弄され、厳しい日本デビューになりました。
■予選(5月24日(土)午前9時〜9時40分)
雨が降り続き、度々赤旗中断になる予選となりました。予選1回目のベストタイムでRace1、セカンドタイムでRace3、予選2回目でRace2のグリッドが決まります。
卜部選手は、水しぶきを上げながら果敢に攻め、ライバル勢とポール争いを繰り広げました。セッティングが十分決まっていないクルマで、予選1回目のベストで2位、セカンドタイムで3位と健闘。2回目の予選は、リズムに乗り切れず4位でした。
ジャンビン選手は、1回目の予選でアタックに入る前に、濡れた路面に足をすくわれコースオフ。グラベルでストップしてしまいました。赤旗中断の原因を作ったため、ルールにより、以降の出走は許されず、加えてマシンにもダメージがあったため、予選2回目の出走は叶いませんでした。
ドライバー | Race1予選タイム (順位) |
Race2予選タイム (順位) |
Race3予選タイム (順位) |
|
50号車 | 卜部 和久 | 1分46秒322 ( 2/11) |
1分46秒272 ( 4/9) |
1分47秒577 ( 3/11) |
51号車 | ジャ・ジャンビン | 2分00秒188 ( 9/11) |
出走せず ( — ) |
3分30秒854 (10/11) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:17℃、路面温度:19℃
■Race1決勝(5月24日(土)午後2時10分〜4周)
雨は降り続いてコンディションはヘビーウェット。セーフティカー(SC)先導でスタートしました。各車、スタートに備えウィービングしてタイヤを温めながら、1周、2周、3周と周回を重ねますが、天候の回復は見込めず、6周目に入ったところで、SCランのまま赤旗が提示されレースは中断。結局、グリッド順のまま、規定により4周でレースは終了となり、卜部選手は2位、ジャンビン選手は9位という結果でした。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
50号車 | 卜部 和久 | 2位 | 2分42秒793( 9/10) | 18(18) |
51号車 | ジャ・ジャンビン | 9位 | 2分41秒267( 1/10) | 2( 2) |
- 天候:雨、コース:ウェット、気温:18℃、路面温度:19℃
■Race2決勝(5月25日(日)午前9時〜18周)
路面は薄っすらと濡れているものの全車スリックでスタート。フォーメーションラップでスピンした車両があったり、PP車両がスタート位置を間違えたりと、スタート前から混乱したレースとなりました。
好スタートで、2位に上がった卜部選手でしたが、濡れた路面で止まりきれなかった車両に押し出されてしまい順位を落としてしまいました。その後も諦めずに前車を追い、5位でフィニッシュ。ジャンビン選手は、スピンを喫する場面もありましたが、ラップタイムを徐々に上げながら7位でチェッカーを受けました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
50号車 | 卜部 和久 | 5位 | 1分27秒293( 4/10) | 10(28) |
51号車 | ジャ・ジャンビン | 7位 | 1分29秒362( 7/10) | 6( 8) |
- 天候:曇り、コース:ウェット、気温:17℃、路面温度:21℃
■Race3決勝(5月25日(日)午後0時55分〜17周)
スタートでは3位のポジションを守った卜部選手ですが、セット変更がハマらずに、6周目に4位、SCラン明けの15周目に5位へとポジションを落としてしまいました。最後は4位の車両がコースオフしたことで、順位を1つ上げて4位でフィニッシュしました。
ジャンビン選手は、スタートで遅れたものの、すぐに順位を戻して9位争いを繰り広げていましたが、7周目の最終コーナーで痛恨のコースオフ。バリアにリアをヒットしてしまい、そこでレースを終えました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
50号車 | 卜部 和久 | 4位 | 1分27秒509( 5/11) | 12(40) |
51号車 | ジャ・ジャンビン | DNF | 1分30秒411( 9/11) | 0( 8) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:19℃、路面温度:23℃
- ※レースは、SCランにより上限時間の30分を超えたため、17周で終了となりました
チームとしては、2022年以来の参戦となったFRJですが、開幕大会は思うような結果を残せずに終わりました。次の大会は、6月28〜29日の富士スピードウェイです。1か月のインターバルに、しっかりと準備を整えて臨みたいと思います。
■50号車ドライバー 卜部和久選手コメント
「思っていたより苦しい週末でした。特に、タイヤの状態がピークとなるところでグリップが出ていないように感じていて、一発のタイムを出す場面で厳しかったですね。チームとしても久々に参戦するカテゴリーで、データが少ないという状況もありました。次の大会までに、エンジニアさんとのコミュニケーションをしっかりとって、ドライバーとしてクルマを良い方向に導きたいと思います。
最後のレースでのセット変更も、良い結果には繋がりませんでしたが、データを蓄積することができました。今回の経験を糧に、次の富士では巻き返して、チャンピオン争いに加われるように頑張ります」
■50号車監督 武藤英紀コメント 「厳しい週末でした。クルマに関しては、週末を通してトップを争うには十分ではなかったように思います。リージョナルが久々ということもあって、いろいろ試して方向性を探りましたが、これだ、というセットを見出すことはできなかったですね。目まぐるしく変わるコンディションに翻弄された部分もありました。 卜部選手は、非常に素直で冷静なドライバーですので、伸び代は十分あると思います。引き続き、コミュニケーションをとって、次の富士から巻き返したいと思います」 |
■51号車ドライバー ジャ・ジャンビン選手コメント
「岡山で迎えた初めてのレースウイークは、雨が降ったり止んだり、トラックもレインやドライが混在して、とてもタフでした。でも、本当に多くのことを学びましたし、速いドライバーたちとの差も少し縮まったように思います。日本のサーキットはとてもチャレンジングですし、クルマもまだ乗りこなせていないので、彼らとの差を縮めるためには、もっともっとテストする必要があります。
次の富士は、テストもしていますし、チームもより高いパフォーマンスを発揮するはずなので、楽しみです。僕もシミュレーターでのトレーニングやフィジカル面の準備をして臨みます」