FIA-F4第8,9,10戦SUGO(9/20-21) HFDP with B-Maxレポート

FIA-F4

苦戦するも、新原、百瀬選手ともにポイントを獲得

HFDP with B-Max Racing Team(チーム代表 村井寛太)は、9月20〜21日にスポーツランドSUGOで行われたFIA-F4選手権(チャンピオンクラス)第8〜10戦に参戦し、予想外の苦しい週末になりましたが、新原光太郎選手が第9戦で5位、百瀬翔選手が第8戦で9位、第10戦で6位に入賞し、ポイントを獲得しました。

今大会からシリーズも後半戦に入りました。ここまで新原選手はシリーズランキング3位、百瀬選手は7位につけていますが、木、金曜日に行われた練習走行では歯車が噛み合わず。思うような速さを示すことができないまま、予選を迎えることになりました。

■第8、9戦予選(9月20日(土)午前8時〜8時25分)
朝からの小雨は止んだものの、コンディションはウェット。気温17度と肌寒さを感じるなか、午前8時から予選が始まりました。新原、百瀬選手ともに、1分34秒台までタイムアップしたところで、2コーナーでコースアウトした車両があり、予選は中断。
再開後、路面状況が徐々に改善されると、トップは1分32秒台に入れますが、二人は伸び悩み、1分33秒台前半で予選を終えました。新原選手はベストタイムが13位(第8戦)、セカンドベストが7位(第9戦)、百瀬選手は、新原選手を上回るタイムをマークしていましたが、コースインの際にホワイトラインカットがあったとしてベストタイムが抹消となり、13位、14位と、両レースとも厳しい位置からのスタートとなりました。

ドライバー 第8戦予選Bestタイム(順位) 第9戦予選2ndタイム(順位)
50号車 新原光太郎 1分33秒260(12/29) 1分33秒312( 7/29)
51号車 百瀬 翔 1分33秒317(13/29) 1分33秒375(14/29)
  • 天候:曇り、コース:ウェット、気温:17℃、路面温度:21℃

■第8戦決勝(9月20日(土)午前11時50分〜17周)
夜半の雨で路面に濡れた部分があり、グリッドのイン側とアウト側で不公平が生じるとの理由から、レースはセーフティカー(SC)先導でのスタートとなりました。これによりスタートでのポジションアップはできなくなり、SCランの後、3周目に実質のスタートが切られました。
百瀬選手は、ペースも良く、5周目に10位、7周目に9位まで順位を上げると、さらに前車に積極的に仕掛けました。混戦のなかで走行を続けた新原選手は、14位でポジションキープと我慢の走行となりました。
14周目にSPコーナーでコースアウトした車両があり、レースはSC先導のままチェッカー。百瀬選手は9位でポイント獲得。新原選手は13位でフィニッシュしました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
50号車 新原光太郎 13位 1分24秒705(16/29)  0(78)
51号車 百瀬 翔  9位 1分24秒386( 6/29)  2(57)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:21℃、路面温度:26℃

■第9戦決勝(9月20日(土)午後4時〜17周)
コースに濡れた部分があるため、第8戦と同様に、このレースもSC先導でのスタートとなりました。
7番グリッドと上位からのスタートとなったことで、本来のペースを取り戻した新原選手は、6周目に6位、11周目に5位とポジションを上げていきました。終盤には、トップと遜色ないベストタイムをマークして5位。百瀬選手は、集団のなかで大きく順位を上げることはできませんでしたが、安定したラップタイムを刻んで11位でレースを終えました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
50号車 新原光太郎  5位 1分24秒488( 5/29)  10(88)
51号車 百瀬 翔 11位 1分24秒698(13/29)   0(57)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:21℃、路面温度:25℃

■第10戦決勝(9月21日(日)午前9時15分〜17周)
第8戦のベストラップで決まるグリッドは、百瀬選手が6番手、新原選手が16番手となりました。このレースもSC先導でのスタートとなったことで、ポジションアップはかなり難しい状況となりました。
百瀬選手は、グリッド位置の6位から何とか順位を上げようと試みますが、トップグループは、ストレートでは等間隔で縦に連なるパターンが続き、なかなか仕掛けるチャンスは訪れませんでした。それでも最後まで攻め続けて6位フィニッシュ。新原選手は中団の競り合いのなかでレースを続け、16位でフィニッシュしました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計) Rank
50号車 新原光太郎 16位 1分24秒988(12/29)   0(88) 4
51号車 百瀬 翔  6位 1分24秒596( 5/29)   8(65) 5
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:25℃、路面温度:34℃

今大会は、練習走行から噛み合わない状態が続き、本来のパフォーマンスを示すことができないまま終わってしまいました。ランキングは新原選手が4位、百瀬選手が5位となりました。残るは2大会4レースです。次のオートポリス大会では、必ず巻き返し、二人揃って今季のベストリザルトを残せるよう準備して臨みます。

■チーム監督 武藤英紀コメント
「厳しい週末でした。事前のテストでは調子が良かっただけに、正直想定外の結果でした。
木曜の走り始めはペースがありませんでしたが、十分に修正できる範囲でした。ただ、予選がウェットコンディションに変わってしまい、そこに上手く対応しきれませんでした。抜きづらいコースで、グリッドが前に行けなかったのは痛かったですね。
それでも、レースでは順位を上げる場面もあって、内容的には良い部分もありました。ドライバーとしても、百瀬選手は経験値を上げることができ、新原選手は条件の変化への対応力という部分で得るものがあったと思います。チームとしても準備段階でやれることはあったと感じていますので、今回の経験を生かして、次は成長した姿をお見せしたいと思います」

■50号車ドライバー 新原光太郎選手コメント
「練習走行からあまり良い状態ではなく、クルマもドライビングも、納得のいくレベルまで改善しきれませんでした。クルマに乗り方を合わせるのが遅れてしまい、クルマのセットアップを十分進められなかった、という感じです。
ウェットの予選でも流れを変えることはできずに、下位に沈んでしまったことがすべてでした。F4ではコンマ2、3秒の差でグリッドが10くらい変わってしまいますので、どんな条件でも、そこを詰められるようにならないといけないと痛感しました。
オートポリスは、全力を出し切れるように、練習走行からきとんと組み立てていきたいと思います」

■51号車ドライバー 百瀬 翔選手コメント
「予選は自分のミスで、グリッドが大きく下がってしまったことは悔やまれますが、自分はバトルでの駆け引きが課題と感じていましたので、そこはポジティブにとらえて臨みました。結果的に、第8戦、第9戦と、自力でポジションを上げることができ、攻め方が分かってきて自信もつきましたので、今後に生きるレース内容だったと思います。
あとは、練習走行からレースまでの流れを上手く組み立てることが課題です。今回のようにいきなりウェットになったときの対応など、ドライバーとしての引き出しをもっと持つ必要があると感じました。残るオートポリスともてぎでは、練習、予選、決勝と、きちんとステップを踏んで、優勝に繋げられるようにしたいと思います」



関連記事

特集記事

TOP
CLOSE