FIA-F4第11,12戦オートポリス(10/17-19) B-Maxレポート

FIA-F4

復調の森山選手、悔しい2位表彰台
今田選手がタイトル争いで僅差の2位に浮上

B-Max Racing Team(FIA-F4チーム代表 脇⼭敏志)は、10月17〜19日にオートポリスで行われたFIA-F4選手権第11、12戦に参戦し、チャンピオンクラスの森山冬星選手が、第12戦で開幕大会以来の表彰台を獲得。岩崎有矢斗選手は、両レースともポジションを上げ13位でフィニッシュしました。
インディペンデントクラスでは、優勝と2位で終えた今田信宏選手がタイトル争いにおいて急浮上。一方で、DRAGON 選手は第12戦でリタイアを喫し、厳しい状況になりました。FIA-F4デビューとなった清水康弘選手は、2戦目で表彰台に上りました。

チャンピオンクラス

■第11、12戦予選(10月17日(金)午後1時00分〜1時20分)
今大会は、チャンピオンクラスとインディペンデントクラスが、それぞれ独立したレースとして開催されたため、金曜日の午後に予選が行われました。
練習走行から好調の森山選手は、1周のウォームアップ後にアタックを開始。1分53秒台を続けて3周マークすると、これ以上のタイムアップは望めないと判断してピットに入って予選を終えました。結果は、ベストタイムでは2位、セカンドベストではトップとなり、両レースともにフロントローからのスタートを得ました。一方、岩崎選手は2周のウォームアップ後に、連続して1分54秒台をマークして17位、14位でした。

ドライバー 第11戦予選Bestタイム(順位) 第12戦予選2ndタイム(順位)
43号車 森山 冬星 1分53秒545( 2/28) 1分53秒685( 1/28)
52号車 岩崎有矢斗 1分54秒853(17/28) 1分54秒880(14/28)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:28℃、路面温度:41℃

■第11戦決勝(10月18日(土)午後1時40分〜13周)
スタート前に雨粒が落ちてきましたが、路面を濡らすほどではなく、ドライコンディションでスタート。2番グリッドの森山選手はややストール気味になってしまい、4位に後退。 後方グリッドのスタートできなかった車両からオイルが出ていたため、セーフティカー(SC)が入りました。
4周目に入るところでSCランが解除されリスタート。森山選手は、ここでも1つポジションを落としてしまい5位へ。岩崎選手は15位に順位を上げました。
4周目からは、トップが逃げ、2位以下は僅差で縦に連なる展開となりました。森山選手は最後まで前車にプレッシャーをかけ続けましたが、チャンスは訪れず5位でフィニッシュ。岩崎選手は、15位でチェッカーを受けましたが、他車のペナルティで13位に繰り上がりました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
43号車 森山 冬星  5位 1分54秒627( 7/28)  10(67)
52号車 岩崎有矢斗 13位 1分55秒199(18/29)   0(23)
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:23℃、路面温度:26℃

■第12戦決勝(10月19日(日)午前9時25分〜13周)
グリッドでイン側にノーズを向け、2番グリッドの白崎選手を牽制したポールポジションの森山選手でしたが、気迫がやや空回りしてしまい、スタートでは白崎選手に先行を許すことになりました。それでも、横に並んだ3番グリッドの佐藤選手との攻防を制して、2位の座を死守しました。
トップはペースが良く、差を開かれてしまいましたが、森山選手は3位に上がってきた百瀬選手を抑え続けて2位をキープ。以降もこの状態は変わらぬまま、2位でフィニッシュ。開幕大会以来の表彰台に上りました。
岩崎選手は、1周目を13位で終えると、前車を追いながら周回を重ねました。前に出ることは叶いませんでしたが、最後まで攻め続けて13位でチェッカーを受けました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計) Rank
43号車 森山 冬星  2位 1分54秒587( 6/27)  18(85)  6
52号車 岩崎有矢斗 13位 1分55秒051(14/27)   0(23) 12
  • 天候:曇り、コース:ウェット、気温:18℃、路面温度:19℃

■43号車ドライバー 森山冬星選手コメント
「勝ちたかったです。2位も3位もいらないです。大事なところで自分の課題が出てしまいました。トップのペースは速かったですが、スタートで前に出れば、オートポリスなら抑えられたと思います。チームや今田さんに本当に申し訳ないです。今週末は、調子が良かっただけに結果を残したかったです。もてぎ大会では、今回の反省を生かしてしっかり優勝できるように頑張ります」

■52号車ドライバー 岩崎有矢斗選手コメント
「2レース目は、フリー走行からずっと悩んでいたセットを元に戻して、気持ちもリセットして臨みましたが、意外にもそれが一番良い感触でした。セットアップに悩んで、時間を無駄に使ってしまった週末でした。
もてぎは、まだ走ったことがないので何とも言えませんが、今の車の状態なら、トップ10は狙えると思います。少し目標が低いですが、シリーズ中盤は沈んでしまったので、最後はきちんとシングルでフィニッシュで締めくくりたいと思います」

インディペンデントクラス

■第11、12戦予選(10月17日(金)午後1時30分〜1時50分)
開始早々にコースオフしたクルマがあり、セッションが中断されました。すでにアタックに入っていたDRAGON選手は、この影響をもろに受けてしまい、再開後は混雑したなかで満足なアタックができないまま、予選を終えることになってしまいました。
今田選手と清水選手は、1分56秒前半のタイムを連続でマークして、今田選手が両レースで2番グリッド、清水選手が3番グリッドと好位置からスタートすることになりました。

ドライバー 第11戦予選Bestタイム(順位) 第12戦予選2ndタイム(順位)
30号車 DRAGON 1分56秒457( 6/16) 1分56秒732( 7/16)
44号車 今田 信宏 1分56秒063( 2/16) 1分56秒145( 2/16)
88号車 清水 康弘 1分56秒094( 3/16) 1分56秒170( 3/16)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:28℃、路面温度:42℃

■第11戦決勝(10月18日(土)午前8時15分〜13周)
スタートで上位陣に大きな順位変動はありませんでしたが、唯一、タイトル争いのかかっているDRAGON選手が1つポジションを上げてコントロールラインに戻ってきました。2周目、清水選手が3位から5位に下がり、DRAGON選手は4位に浮上しました。
以降は、トップのKENTARO選手と今田選手が逃げ、少し離れて植田選手、DRAGON選手、清水選手が続く展開になりました。終盤、ペースを上げた清水選手がDRAGON選手に迫りましたが、順位を入れ替えることはなく、フィニッシュを迎えました。
この結果、KENTARO選手とDRAGON選手が、シリーズポイントで同点(175.5点)となり、今田選手(165点)が続くことになりました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
30号車 DRAGON 4位 1分55秒753( 6/16)   12 (175.5)
44号車 今田 信宏 2位 1分55秒443( 2/16)   18( 165)
88号車 清水 康弘 5位 1分55秒639( 5/16)  10(  10)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:18℃、路面温度:19℃

■第12戦決勝(10月19日(日)午前8時23分〜10周)
朝からコースが霧に包まれてしまい、スタート時間を遅らせSC先導によりスタートしました。途中霧が晴れてきたため、7周目にSCがコースを外れリスタートとなりました。
ウェット路面で、トップのKENTARO選手のペースが上がらず、今田選手、清水選手が相次いでパスし、B-Maxのワンツーとなりました。8周目に5位に上がっていたDRAGON選手は、3コーナーで4位植田選手の前に出ますが、直後の左コーナーで両者は接触。DRAGON選手と後方にいた中島選手が絡んでクラッシュしてしまいました。このアクシデントでSCが入り、10周終了時点で規定の30分を超えたためチェッカーとなりました。
今田選手はこの優勝でポイントを伸ばし(190点)、リーダーのKENTARO選手(190.5点)に0.5ポイント差に迫りました。一方、ノーポイントに終わったDRAGON選手(175.5点)は、逆転チャンピオンに向けて、かなり厳しい状況となりました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計) Rank
30号車 DRAGON DNF 2分00秒469( 3/16)   0 (175.5)  3
44号車 今田 信宏 優勝 2分00秒996( 7/16)   25( 190)  2
88号車 清水 康弘 2位 2分00秒888( 5/16)  18(  28) 11
  • 天候:霧、コース:ウェット、気温:16℃、路面温度:16℃

■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
「練習走行から調子が良く、ポール獲得の自信を持って予選に臨みました。しかし、最初のアタックに入ったところで赤旗が出てしまい、これですべてが狂ってしまいました。再開後は前車とのスペースもなく、アタックのタイミングが取れませんでした。
決勝も第11戦は4位で、チャンピオンシップを考えると、ダメージは最小限に抑えられました。第12戦では、ペースはありましたが、リタイアに終わってしまい、このレースで失ったものは大きかったです。
最終大会では、連勝して、KENTARO選手、今田選手の結果を待つしかない状況ですが、最後まで諦めずにベストを尽くします」

■44号車ドライバー 今田信宏選手コメント
「良い週末でした。これまでF4は噛み合わないことが多くて、歯がゆい思いをしながらも、ポイントを取りこぼさないように大切に、無理をしないようにしてきました。今回は、予選では赤旗が味方をしてくれて両レースで2位、レースでは、2位、1位を取れ、トップに0.5ポイント差まで迫ることができました。流れは良いので、今年はチャンピオンが取れそうな気がしています。
もてぎは、得意なコースですし相性も良いので、フルプッシュして、KENTARO選手、DRAGON選手より前でフィニッシュすることを心掛けたいと思います」

■88号車ドライバー 清水康弘選手コメント
「今回初参戦したFIA F4は、SFライツと比較すると絶対的なスピードや限界は低いですが、タイヤの使い方や丁寧な各種操作の重要性など、学ぶことも多かったです。予選は限られた時間の中でタイヤの最大限を引き出せずに終わってしまいました。また土曜日の決勝もタイヤのウォームに失敗して序盤から順位を下げる展開となり苦しいレースでした。
日曜日は色々修正をして、逆にスタート後のペースもありましたので、再度SCにならなければトップを狙えたと思います。2週間後の最終戦も参戦予定ですので、今回の反省を生かしてしっかり優勝を狙っていきます」



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