2025 SF第10,11,12戦鈴鹿(11/22-23)レポート

Super Formula

今季二度目のポイント獲得でシーズンを締めくくる

San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 組田龍司)は、11月22~23日、鈴鹿サーキットで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第10、11、12戦に参戦し、シーズン最後のレースとなった第12戦において小出選手は9位でフィニッシュ。第2戦以来となるポイント獲得を果たし、SFデビューイヤーをランキング16位で終えました。

今シーズンの最終大会は、JAFグランプリに加えて、瑶子女王杯の冠もつき、特別な大会となりました。また、濃霧で中止となった第10戦の代替レースが組み込まれて3レース制となり、通常とは異なるスケジュールでの開催となりました。

■第11戦予選(11月22日(土)午前8時00分〜8時42分)
快晴となった土曜日。前日に行われたフリー走行で、8番手と上々の仕上がりを見せていた小出選手でしたが、予選では思わぬ不運に見舞われてしまいました。
Q1グループBに出走した小出選手は、最後にアタックに入り、セクター1の区間タイムは、グループ最速タイムを刻み、上位でのQ2進出に期待は膨らみました。ところが、ヘアピンあたりからエンジンが吹き上がらないトラブルが発生。予期しない燃料ポンプの不具合で、Q1敗退という結果になりました。

ドライバー セッション タイム/順位
50号車 小出 峻 予選 Q1(順位) 1分42秒270(10/11)
Q2(順位)
総合順位 19位
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:14度、路面温度:13度

■第12戦予選(11月22日(土)午前10時05分〜10時47分)
第11戦の予選から、2時間のインターバルを経て行われた第12戦の予選では、トラブルも解消し、小出選手本来の速さを取り戻しました。
Q1グループBに出走した小出選手は、最後にアタックに入ると、トップから0.2秒遅れの1分36秒461で4位に食い込みQ2に進出しました。しかし、Q2では、今季のベストグリッドを狙って手を加えたセットが裏目に出てしまい、Q1よりタイムが伸びず、12位に沈んでしまいました。

ドライバー セッション タイム/順位
50号車 小出 峻 予選 Q1(順位) 1分36秒461( 4/11)
Q2(順位) 1分37秒036(12/12)
総合順位 12位
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:17度、路面温度:22度

■第11戦決勝(11月22日(土)午後2時30分~26周)
フォーメーションラップでストップした車両があり、レースは仕切り直しで1周減算の26周で行われました。
9周目、1コーナーでクラッシュした車両があり、セーフティカーが入りました。ここで全車がタイヤ交換のピットイン。小出選手は素早いピット作業により、12位でコースに復帰。12周目にはさらに順位を上げ11位と、入賞の期待がかかりました。
しかし、その後レースペースは思うように上がらず、レース後半は2つポジションを落としてしまいました。それでも、最後まで前車を追い続けて、13位でフィニッシュしました。

ドライバー セッション タイム/順位 Point(累計)
50号車 小出 峻 決勝 順位 13位 0( 3)
ベストタイム 1分40秒465(13/22)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:19度、路面温度:25度

■第10戦決勝(11月23日(日)午前9時50分~19周)
中止となった富士大会のグリッドが有効となり、小出選手は今季二度目のシングルグリッド、9番手からのスタートとなりました。19周のスプリントレースで、タイヤ交換の義務もないことから、通常のレース以上にスタートが重要となりました。
小出選手は。スタートは悪くなかったものの、オープニングラップの競り合いのなかで順位を落としてしまい、1周目は13位でコントロールラインに戻ってきました。
その後は、10位争いをする集団のなかで接近戦を繰り広げました。終盤までOTS(オーバーテイクシステム)に余力を残して前車を追いましたが、ポジションアップはならず、13位でチェッカーを受けました。

ドライバー セッション タイム/順位 Point(累計)
50号車 小出 峻 決勝 順位 13位 0( 3)
ベストタイム 1分40秒768(10/22)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:15度、路面温度:20度

■第12戦決勝(11月23日(日)午後2時30分~31周)
最終戦は、快晴のもと36,000人のファンが見守るなか、スタートを迎えました。
小出選手は、今季一番のスタートダッシュを決め、12番グリッドから7位までまでジャンプアップしました。11周目に起きたアクシデントにより、セーフティカーが入ったタイミングで、タイヤ交換。若干タイムロスをしてコースに戻った時点では10位でしたが、リスタートで1台抜いて9位に順位を上げました。終盤は坪井選手を追いますが、チャンスは見いだせず9位でフィニッシュ。開幕大会の第2戦以来のポイントを獲得しました。

ドライバー セッション タイム/順位 Point(累計)
50号車 小出 峻 決勝 順位 9位 2( 5)
ベストタイム 1分41秒226(12/22)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:17度、路面温度:28度

今大会をもって、2025年シーズンは幕を閉じました。振り返ると、チームは今季から新体制となり、小出選手のSFデビュー戦となった開幕戦で予選7位、第2戦でポイントを奪うなど、好調なスタートを切りました。しかし、その後、予選ではQ2進出ライン上が定位置となり、決勝では中位でのフィニッシュが続きました。
終盤に入った第8戦SUGO大会では、フリー走行ながらトップタイムをマークし、この頃から、上昇の兆しが出てきました。そして、これまで苦手としていた富士でシングルグリッドを得て、最終大会では開幕大会以来のポイント獲得を果たしました。ランキングは、ドライバーが16位、チームが9位という結果でした。
まだまだ、満足できる結果ではありませんが、来年に繋がる戦いができたように思います。今シーズン、ご支援、応援いただいたスポンサー各位、関係者、そしてファンの皆さま、本当にありがとうございました。
来シーズンに向けては、再度チーム体制を整えて臨みたいと思っています。引き続き、応援をお願いいたします。

■チーム監督 本山 哲コメント
「第11戦と第10戦はトラブルやミスもあって、クルマとチーム、小出選手のパフォーマンスが噛み合わず、結果が出ませんでした。ただ、最後のレースに関しては、小出選手の課題でもあったスタートも非常に上手くいき、求めていた内容のレースができました。
久しぶりにポイントも獲得でき、今シーズンの集大成として、来年に繋がる良いレースをしてくれたと思います。開幕大会以降、不完全燃焼のレースが続いていましたので、最後にポイントを取れたことは嬉しかったですね」

■チーフエンジニア 今関 佳斗コメント
「急きょトラックエンジニアをやることになりましたが、初めてとはいえ、今シーズンはSFに帯同していましたので、流れは分かっていました。小出選手とのコミュニケーションも、SFライツで一緒にやっていましたので問題ありませんでした。
クルマに関しては、SFならではのセットアップの感度……どこを触るとどれだけ変わるのかが掴みづらく、そのバランスをどう取るのかは、経験を積んで理解していくしかないように思います。
でもこの週末、SFを経験して、面白さ、難しさはかなり理解できました。走れば走るだけクルマは良い方向にいきましたので、回数を重ねれば、常にポイント圏内で走れるポテンシャルは出せるようになると思います」

■ドライバー 小出 峻 選手コメント
「最後のレースはポイントを取れて嬉しかったですが、良いこともあり、トラブルもありで、感情の起伏が激しい週末になりました。正直、もう少し上にいけた、いきたかった、目指しているところはもっと上だ、という思いがあります。ただ、そこはポジティブにとらえて、来年の糧にしたいと思います。
1年間支えていただいたチーム、HRC、スポンサー各位、そして、応援いただいたファンの方に感謝いたします。引き続き、応援をよろしくお願いします」



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