2025 SF第9,10戦富士(10/11-12)レポート

Super Formula

シングルグリッドを獲得するも、レースは濃霧で中止に

San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 組田龍司)は、10月11~12日、富士スピードウェイで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第9、10戦に参戦しましたが、悪天候に翻弄され、第9戦は雨でセーフティカー先導のまま、中断を繰り返した末に終了。第10戦は小出選手がシングルグリッドを獲得し、決勝に期待がかかりましたが、決勝前に立ち込めた霧が晴れずに、中止となりました。

■第9戦予選(10月11日(土)午前10時10分〜10時52分)
金曜日に行われたフリー走行で、小出選手は7番手と、安定した速さを見せましたが、予選日は未明からの雨で完全なウェットコンディションになりました。
Q1グループBに出走した小出選手は、降りしきる雨のなか徐々にタイムを上げ、最後のアタックでそれまでのタイムを大きく更新する1分33秒323をマーク。その時点で6位とQ2進出のカットライン上にいましたが、最後にノックアウトされてしまい、100分の3秒差で無念の7位。総合では14位という結果になりました。

ドライバー セッション タイム/順位
50号車 小出 峻 予選 Q1(順位) 1分33秒323( 7/11)
Q2(順位)
総合順位 14位
  • 天候:雨、コース:ウェット、気温:16度、路面温度:18度

■第9戦決勝(10月11日(土)午後3時00分~12周)
雨は断続的に降り続き、霧も出てきたため、レースはセーフティカー(SC)先導によるスタートとなりました。エンジン交換でグリッド降格となった車両があり、小出選手は13番グリッドからスタートしますが、事前に外すべきエンジン冷却用のファンとダクトを付けたまま走り出してしまいました。ピットからの無線でその状況を把握した小出選手は、自力で外しますが、一旦ピットに入らざるを得ず、最後尾でレースに復帰しました。
結局、コンディションは改善することはなく、レースはSCランのまま、二度の中断を経て12周終了時点の順位で成立となりました。

ドライバー セッション タイム/順位 Point(累計)
50号車 小出 峻 決勝 順位 22位 0( 3)
ベストタイム 2分38秒317( 5/22)
  • 天候:雨、コース:ウェット、気温:16度、路面温度:18度

■第10戦予選(10月12日(日)午前10時10分〜10時52分)
サーキット上空は雲に覆われ、コースは夜半からの雨で濡れていましたが、予選開始までにはほぼドライとなりました。
ドライコンディションのフリー走行で好調だった小出選手は、自信を持ってQ1に臨みました。所々にウェットパッチが残り、十分にタイヤを温めきれない状況でしたが、グループB 6位でQ2へ進出。
Q2では、前車に引っかかる場面もありましたが、ワンアタックで9位のタイムをマークし、開幕戦の鈴鹿以来2度目のシングルグリッドを獲得しました。

ドライバー セッション タイム/順位
50号車 小出 峻 予選 Q1(順位) 1分23秒044( 6/11)
Q2(順位) 1分22秒590( 9/12)
総合順位 9位
  • 天候:曇り、コース:ウェット&ドライ、気温:19度、路面温度:22度

■第10戦決勝(10月12日(日)悪天候のため中止)
決勝スタート予定時刻の午後3時まで1時間となった頃から、サーキットを霧が包み、ピットからスタンドが見通せない状況となりました。主催者は、スタート時刻を遅らせ、周回数を減算するなどの措置を取りましたが、霧が晴れることはなく、日没も迫りつつあったため、午後3時50分にレース中止が決定されました。

今大会は天候に恵まれず、第10戦が中止となってしまったことは残念でしたが、チームとしては、これまで苦手としていた富士でシングルグリッドを得たことで、手応えを感じています。
初歩的なミスもありましたので、基本的な確認を徹底するとともに、良い流れを途切れさせることなく、最終の鈴鹿大会では、今季のベストリザルトでシーズンを締めくくりたいと思います。

■チーム監督 本山 哲コメント
「菅生から引き続き、クルマは上位で戦えるレベルをキープしていて、確かな手応えを感じています。苦手としていた富士で、フリー走行から良い感じできていましたし、第10戦もレースができていれば、9番手からポジションを上げて、しっかりポイント圏内でゴールできたと思います。
シーズン終盤になって、クルマ、ドライバー、そしてチームの進歩が、結果となって表れていますので、鈴鹿では今回以上のポジションで走れると期待しています」

■チーフエンジニア 村井 寛太コメント
「前回の富士での課題を踏まえて、セクター2の速さを上げることを中心に、持ち込みのセットを考えてきました。金曜のFP1で走り始めると、セットアップの方向は正しいことが確認できましたが、少し改善が必要でした。ただ、それは想定していたことでしたので、FP2では良いところを残しながら、上手く修正できたと思います。さらに土曜日はレインでしたが、課題は共通でしたので、微修正を加えて、パフォーマンスは前回より確実に向上させることができました。
苦手としていた富士で、上位を狙えるレベルにまで進歩させることができましたので、鈴鹿はもっと上にいける自信があります」

■ドライバー 小出 峻 選手コメント
「レインのセットにはまだ少し課題があるように思いますが、ドライのセットに関しては、レースを重ねる度に確実に進歩していると実感しています。前回の富士から、今回はフリー走行でも予選でもシングルを取れていますし、苦手としていた富士でこの進歩は本当に凄いと思います。全チームのなかでも、パフォーマンスアップの幅は一番大きいのではないでしょうか。
鈴鹿は開幕大会でも良かったですし、性格の似ている菅生でもフリー走行は1番でしたから、正直行ける気しかしないです。San-Ei Gen with B-Maxとして、今シーズンの集大成をお見せできると思います」



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