FIA-F4第7,8戦鈴鹿サーキット(12/7-8) HFDP with B-Maxレポート

FIA-F4

野村選手、2024シリーズチャンピオンに輝く

HFDP with B-Max Racing Team(チーム代表 宮田雅史)は、12月7〜8日に鈴鹿サーキットで行われたFIA-F4選手権(チャンピオンクラス)第7、8戦(延期分)に参戦し、野村勇斗選手が第7戦で優勝し、チャンピオンを決めました。
一方、連続ポールポジションを奪い、最終レースでトップチェッカーを受けた洞地遼大選手が重量不足で失格となるということもあり、チームとして課題を残す大会となりました。

夏に行われるはずだった第7、8戦が台風の影響で延期され、冬の鈴鹿で最終大会として開催されました。タイトル決定のかかった野村、洞地選手にとっても、チームにとっても参戦初年度を締めくくる大会に、万全の準備で臨みました。

■第7、8戦予選(12月7日(土)午前8時5分〜8時25分)
金曜日の練習走行から好調の洞地選手が、予選でも好調さを維持し、6周目に現F1ドライバーの角田裕毅選手が持つコースレコードを破る2分6秒737をマーク。唯一人6秒台を連発して、ダブルポールポジションを獲得しました。野村選手は、金曜日にクラッシュしてしまい、やや走り込みが不足していたことも影響したのか、2分7秒009がベスト。それでも、両レースともに2位を確保し、チームとしては二人がフロントローに並ぶという最高の結果で予選を終えました。

ドライバー 第7戦予選Bestタイム(順位) 第8戦予選2ndタイム(順位)
50号車 野村 勇斗 2分7秒009( 2/20) 2分7秒127( 2/20)
51号車 洞地 遼大 2分6秒737( 1/20) 2分6秒775( 1/20)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:9℃、路面温度:10℃

■第7戦決勝(12月7日(土)午後0時45分〜11周)
ポールポジションの洞地選手が出遅れ、野村選手、佐野選手が先行してレースが始まりました。野村選手を先頭とした4台のトップグループが後続を引き離していきましたが、4周目にインディペンデントクラスの車両が130Rでコースアウト。このアクシデントでセーフティカー(SC)が入りました。
9周目にもSCが入る場面がありましたが、野村選手は二度のリスタートを冷静に決め、最後は1周の超スプリントレースを制して、今シーズンのチャンピオンを決めるチェッカーを受けました。
野村選手はこれで今季7勝。シリーズ終盤は5連勝と、尻上がりに調子を上げ念願のチャンピオンを獲得しました。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計)
50号車 野村 勇斗 1位 2分7秒705( 1/20)  25(218)
51号車 洞地 遼大 3位 2分7秒868( 4/20)  15(167)
  • 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:14℃、路面温度:19℃

■第8戦決勝(12月8日(日)午前8時15分〜11周)
ポールポジションから好スタートを決めた洞地選手は、野村選手、新原選手を従えて快調なペースで後続を引き離しにかかります。しかし、後方でコースアウトした車両があり、1周目からSCが入りました。4周目にリスタートとなりますが、その1コーナーで、野村選手は新原選手にかわされ3位に後退。後方では混戦のなかで3台が絡んでグラベルに捕まり、再びSCが導入されました。
9周目にリスタートとなり、実質3周のスプリントレースとなりましたが、トップの洞地選手はハイペースで2位以下を引き離していき、トップでチェッカーを受けました。
ところが、レース後の再車検で、洞地車とドライバーの合計重量が、規定重量に届かずに失格の裁定が下されました。予選と第7戦レース後の車検では問題なく合格していただけに、チームとしても思わぬ裁定でしたが、結果を真摯に受け止め、今後このようなことがないよう対策を立てていきます。応援いただいたファンの方々、関係者の皆様にお詫びいたします。

ドライバー 決勝順位 ベストタイム(順位) Point(累計) Rank
50号車 野村 勇斗 2位 2分8秒492( 4/20)  18(236) 1
51号車 洞地 遼大 失格 ————  00(167) 2
  • 天候:曇り、コース:ドライ、気温:8℃、路面温度:9℃

第7戦でチャンピオンを決めた野村選手は、最終的にシリーズポイントを236まで伸ばし、洞地選手(167p)とともに、ドライバーズランキング1、2位を獲得しました。前大会で決定したチームタイトルと合わせ、HFDP with B-Max Racing Teamは、参戦初年度を両タイトル獲得という最高の結果で終えました。
来シーズンはディフェンディングチャンピオンとして、さらに良い結果を求めて取り組んでいきます。ご支援、応援いただいた関係者及びファンの皆さまに感謝申し上げます。

■チーム監督 武藤英紀コメント
最終レースでの洞地選手の失格は悔やまれますが、結果的にランキング1、2位で終えることができたので、これ以上ない良いシーズンでした。順位としては、二人ともにシーズン序盤から上位につけていましたが、レースの内容や質は、メンタル面を含めて毎戦向上していました。
具体的には、ドライビングやセットアップの進め方はもちろんですが、それ以上に大切な、スタッフとのコミュニケーションの取り方、言い換えれば、周りの人を味方につける、周りの人に愛されるという、上位カテゴリーに進むとさらに求められることに関して、大きく成長したと思います。
監督として、キャラクターの異なる二人と過ごした1年は楽しいものでした。引き続き、見守っていきたいと思います。

■50号車ドライバー 野村勇斗選手コメント
最終レースは、タイトルのかかった第7戦に比べればリラックスして臨めましたが、やはり勝って終えたかったので、悔しさは残ります。
今シーズンは、最大の目標としていたチャンピオンになることができましたし、チームタイトルも獲得することができ、チーム1年目としては完璧だったと思います。自分としては、日本でのFIA-F4が2年目で、絶対にチャンピオンを取らなければいけない状況でしたが、目標を達成でき最高のシーズンでした。チームの皆さん一人ひとりの協力なくしては、成し得なかったことですので、本当に感謝しています。ご支援いただいた皆さま、支えてくれた家族にも感謝を伝えたいです。

■51号車ドライバー 洞池遼大選手コメント
最終レースは、自分としては完璧な内容で、トップでチェッカーを受けましたが、失格となってしまい本当に残念でした。でも、今シーズンを戦うなかで、レースを重ねる度に、自分の速さに磨きがかかったように感じています。シーズン終盤は予選で速さをアピールできましたし、自信を持つことができました。
ただ、スタートは課題として残りました。ポールポジションを取りながらも、スタートで毎回順位を落としてしまい、チャンピオンを逃すことになってしまいました。スタートの重要性を改めて感じたシーズンでした。
来年、参戦することができれば、この課題を克服し、勝ちを重ねられるようにしたいと思います。応援ありがとうございました。


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