森山選手、岩崎選手ともにノーポイントに終わる
INDPクラスはDRAGON、今田選手が両レースを制する
B-Max Racing Team(FIA-F4チーム代表 脇⼭敏志)は、8月23〜24日に鈴鹿サーキットで行われたFIA-F4選手権第6、7戦に参戦し、チャンピオンクラスの森山冬星選手はトラブルで予選を走行できず、岩崎有矢斗選手は初の鈴鹿で苦戦をし、ともにノーポイントに終わりました。
インディペンデントクラスでは、DRAGON選手が第6戦、今田信宏選手が第7戦で優勝を飾り、残るレースもともに3位という安定した速さを見せました。三浦和貴選手は不運が重なりポイントには届きませんでした。
チャンピオンクラス |
■第6、7戦予選(8月23日(土)午前8時55分〜9時20分)
今大会で巻き返しを図るべく、気合十分でコースインした森山選手でしたが、1周目に電気系トラブルで、突然エンジンが止まってしまい万事休す。アタックできずに予選を終えることになってしまい、決勝は最後尾からのスタートとなりました。
岩崎選手は、初体験となる鈴鹿を積極的に攻め、1分9秒695から徐々にタイムアップして、1分8秒998までタイムを削り取りました。しかし、走路外走行を繰り返したとして、決勝は3グリッド降格のペナルティを課されてしまいました。
ドライバー | 第6戦予選Bestタイム(順位) | 第7戦予選2ndタイム(順位) | |
43号車 | 森山 冬星 | No Time ( – ) | No Time ( – ) |
52号車 | 岩崎有矢斗 | 2分08秒998(15/30) | 2分09秒176(15/30) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:32℃、路面温度:40℃
■第6戦決勝(8月23日(土)午後2時00分〜11周)
18番グリッドからスタートの岩崎選手、最後尾スタートとなった森山選手は、1周目の混乱をくぐり抜け、19位、26位でコントロールラインに戻ってきました。レースは1周目と7周目に、ストップした車両の回収でセーフティカー(SC)ランとなりましたが、着実に順位を上げた岩崎選手は13位フィニッシュ。
最後尾から激走を見せた森山選手は、レース中のファステストラップも記録する走りで追い上げ、4周目25位、5周目23位、7周目21位と抜きどころの少ない鈴鹿で、毎周オーバーテイクを見せ、18位フィニッシュ。ペナルティで2台が降格したため、最終的に14ポジションアップの16位でレースを終えました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
43号車 | 森山 冬星 | 16位 | 2分08秒478( 1/30) | 0(57) |
52号車 | 岩崎有矢斗 | 13位 | 2分10秒002(18/30) | 0(23) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:35℃、路面温度:54℃
■第7戦決勝(8月24日(日)午前10時40分〜11周)
1周目、岩崎選手はグリッド順位の15位、29番グリッドスタートの森山選手は25位でコントロールラインに戻ってきました。1周目にSCランとなりますが、すぐに解除されると、岩崎選手は2分10秒台、森山選手は後方集団のなかでは突出した2分9秒台で周回を重ねました。
ポジションをキープする岩崎選手に対し、毎周のように前車をかわしていく森山選手は、SCが入った6周目には16位まではポジションを上げ、さらに9周目にリスタートすると、岩崎選手もかわし14位に。しかし、再びSCになってしまったため、追い上げもここまで。残念ながらポイント獲得はなりませんでした。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | Rank | |
43号車 | 森山 冬星 | 14位 | 2分09秒538( 7/30) | 0(57) | 6 |
52号車 | 岩崎有矢斗 | 15位 | 2分10秒509(23/30) | 0(23) | 9 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:34℃、路面温度:47℃
■43号車ドライバー 森山冬星選手コメント
「予選は、なぜここで、という感じでした。練習ではタイムを意識せずに、セッティングを詰める作業をメインで行っていました。非常に良いフィーリングでしたので、前日の夜は必ずいける、ポールを取れるという感覚でした。それだけに、あぁいう結果になってしまって……これも試練かなと思いました。
決勝は、切り替えて、ポイント圏内まで追い上げようと攻めました。ポイントには届きませんでしたが、抜けないといわれる鈴鹿で大きく順位を上げることができ、第6戦ではファステストも取れましたので、速さは示すことができたと思います。
まだ、シリーズ前半が終わったところですし、タイトルも諦めてはいませんので、菅生では絶対に結果を残してみせます」
■52号車ドライバー 岩崎有矢斗選手コメント
「初めての鈴鹿でしたが、木曜日からクルマのバランスがなかなか取れなくて、ずっと悩んでいました。結局、最後まで、クルマも走りも納得のいくレベルまで持っていくことはできませんでした。特に、シケインやヘアピンなど低速のコーナーでのバランスが取れずに、攻めることができませんでした。レースはずっと混戦のなかにいましたが、ペースがない状態で耐え続けるという感じで厳しかったです。
菅生では、木曜からきちんとクルマを仕上げ、トップに絡むレースをしたいと思います」
インディペンデントクラス |
■予選(8月23日(土)午前9時30分〜9時59分)
練習走行から好調のDRAGON選手は、1分11秒594、10秒928と確実にタイムを上げ、次の周には10秒566をマークしますが、後方で起きたアクシデントで赤旗が提示され、この周のタイムは計測されず。ダブルポールを逃してしまいました。
今田選手は、赤旗中断までは、1分11秒595で6番手でしたが、再開後のワンアタックで1分11秒216を叩き出して、2列目4番グリッドを確保しました。三浦選手も着実にタイムを上げ、第7戦でシングルグリッドを獲得しました。
ドライバー | 第6戦予選Bestタイム(順位) | 第7戦予選2ndタイム(順位) | |
30号車 | DRAGON | 2分10秒928( 1/19) | 2分11秒526( 3/19) |
44号車 | 今田 信宏 | 2分11秒216( 4/19) | 2分11秒595( 4/19) |
88号車 | 三浦 和貴 | 2分12秒274(10/19) | 2分12秒496( 8/19) |
■第6戦決勝(8月23日(土)午後2時00分〜11周)
ポールスタートのDRAGON選手は、トップを守って危なげなくレースをコントロール。途中二度のSCランがありましたが、リスタートでもトップを守り、前大会から3連勝、今季4勝目のチェッカーを受けました。
今田選手は1周目に3位に上がると、ポジションを守り切り、DRAGON選手とともに表彰台に上りました。三浦選手は、オープニングラップで前車のスピンを避けてコースオフ。戦わずして戦線を離脱することになってしまいました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | |
30号車 | DRAGON | 優勝 | 2分11秒150( 1/19) | 25 (97.5) |
44号車 | 今田 信宏 | 3位 | 2分11秒458( 2/19) | 15(72) |
88号車 | 三浦 和貴 | DNF | No Time ( – ) | 0( 2) |
■第7戦決勝(8月24日(日)午前10時40分〜11周)
抜群のスタートを見せた今田選手が、4番グリッドからトップに躍り出ると、SCランからのリスタートも決めてトップをキープ。そのまま逃げ切って今季初優勝を飾りました。DRAGON選手は、1周目に4位に後退しましたが、4周目に挽回して3位に順位を戻し、昨日に続いて二人揃って表彰台に上りました。
三浦選手は、接触や目前のアクシデントで順位を落とす場面が多く、12位でフィニッシュしました。
ドライバー | 決勝順位 | ベストタイム(順位) | Point(累計) | Rank | |
30号車 | DRAGON | 3位 | 2分11秒042( 3/19) | 15 (112.5) | 1 |
44号車 | 今田 信宏 | 優勝 | 2分10秒948( 1/19) | 25( 97) | 3 |
88号車 | 三浦 和貴 | 12位 | 2分12秒418(11/19) | 0( 2) | 18 |
■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
「練習走行からスピードもありましたので、2つ勝ちたかったというのが本音です。予選でダブルポールを逃したことが、第7戦の流れを決めてしまいました。でも、今田選手が勝って、KENTARO選手にギャップをあまり詰められずに済んだのは良かったです。
シリーズを考えると、次の菅生大会が天王山になると思います。もし菅生で3連勝できれば、セーフティマージンを築くことができますが、逆にリタイアをすると一気に逆転される可能性もあります。シリーズ後半に入りますので、そろそろ選手権を意識した戦いをしていくことになると思います」
■44号車ドライバー 今田信宏選手コメント
「欲を言えば、予選でポールを取りたかったというのはありますが、今回はDRAGON選手の仕上がりが非常に良かったので、ベストを尽くしても、コンマ3秒くらい足りなかっただろうという気はしています。
レースは、4番グリッドから少しでも上へと思って臨みました。鈴鹿はほぼ1周目しかチャンスがありませんが、両レースとも狙いどおりポジションを上げ、表彰台に上ることができました。特に第7戦は、スタートが決まりすぎるくらい決まりました。前に出ればまず抜かれることはありませんので、逃げ切れて良かったです。
菅生は、思い込みですが、セットが決まる予定ですので、ポール・トゥ・ウィン、ウィン、ウィンでいきたいですね。希望的、楽観的観測ですが(笑)」
■88号車ドライバー 三浦和貴選手コメント
「今週末は良いところなく終わってしまいました。第6戦は1周もせずにリタイアでしたし、第7戦も、スタートしてすぐに横から当てられて遅れてしまいました。その後も、デグナーで前のクルマがふらついてブレーキ踏んだら抜かれたり、最後の130Rのアクシデントが目の前で起きて減速して、また抜かれたりと、なんとか完走はしましたが、得意としていた鈴鹿で散々な週末でした。
菅生は、フェラーリで2回ほどレースしています。走り込んでいるコースではないので自信はありませんが、ポイントを獲得できるよう頑張ります」