Q2進出を果たすも、ポイント獲得はならず
San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 組田龍司)は、7月19~20日、富士スピードウェイで行われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第6、7戦に参戦し、小出峻選手は両レースで完走を果たしました。
小出選手とチームは、第6戦は予選でQ2進出を果たしましたが、決勝はペースが上がらずに15位、第7戦では、スタートで大きく遅れてしまい17位と、目標としていたポイント獲得はなりませんでした。
■第6戦予選(7月19日(土)午前9時10分〜10時2分)
金曜日に行われたフリー走行では、予選に向けての課題が見つかり、修正を加えて予選に臨みました。Q1グループBに出走した小出選手は、渾身のアタックを見せて5位。ノックアウトされた7位の選手とは1000分の4秒差という、薄氷のQ2進出でした。
今季4度目の進出となったQ2では、上昇した路面温度にセッティングを合わせきれずに11位という結果でしたが、目標としているポイント獲得を十分狙えるグリッドからのスタートとなりました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 小出 峻 | 予選 | Q1(順位) | 1分23秒316( 5/11) |
Q2(順位) | 1分23秒246(11/12) | |||
総合順位 | 11位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:29度、路面温度:43度
■第6戦決勝(7月19日(日)午後3時15分~36周)
スタートでやや出遅れた小出選手は、オープニングラップを15位で終えました。ここから、ペースの上がらないクルマと格闘することになった小出選手は、2周目16位、3周目17位と周回を重ねる度にポジションを落としてしまいました。この状況を打開するため、チームはタイヤ交換の許される10周目にピットに入れました。
ニュータイヤに交換したことで、ラップタイムは1分25秒台に上がり、徐々にポジションを回復。レース後半、全車がタイヤ交換を終えた時点では15位まで順位を戻し、そのままチェッカーとなりました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 小出 峻 | 決勝 | 順位 | 15位 | 0( 3) |
ベストタイム | 1分25秒085(15/22) |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:29度、路面温度:42度
■第7戦予選(7月20日(日)午前10時10分〜10時52分)
サーキット上空に雲はあるものの、朝から強い日差しとなった日曜日。前日からクルマのセットを修正して予選に臨みました。
小出選手は、1周してニュータイヤに履き替えた後は、コース状況の良い終盤にアタックするためピットで待機。タイミングを見計らって、最後にアタックに入りました。丁寧に攻め1周をまとめて1分23秒515をマークしますが、カットラインに0.1秒届かず。それでもグリッドは13番とポイント獲得を狙える位置からのスタートとなりました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | ||
50号車 | 小出 峻 | 予選 | Q1(順位) | 1分23秒515( 7/11) |
Q2(順位) | – | |||
総合順位 | 13位 |
- 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:29度、路面温度:46度
■第7戦決勝(7月20日(日)午後3時57分~41周)
小出選手は、スタートでエンジンストール気味になってしまい、順位を大きく落としてしまいました。後方集団のなかでレースを進めることになったため、チームは、タイムロスを最小限に留めようと4周目にタイヤ交換を行いました。
17周目に、コースオフした車両の排除でセーフティカーが入ったことで、序盤にタイヤ交換をした作戦は不利になってしまいました。レース後半は、摩耗したタイヤを労りながら周回を重ねる我慢のレースとなり、17位でフィニッシュしました。
ドライバー | セッション | タイム/順位 | Point(累計) | ||
50号車 | 小出 峻 | 決勝 | 順位 | 17位 | 0( 3) |
ベストタイム | 1分25秒167(11/22) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:28度、路面温度:43度
今大会を振り返ると、6月のテストから改善したクルマは、予選でQ2進出を狙えるレベルにまで向上しました。しかし、両レースともスタートで遅れてしまったことで、苦しいレースを強いられてしまいました。
土曜日の第6戦には、チームの本拠地である綾瀬市が応援ツアーを企画し、橘川佳彦市長をはじめ、市民の方々約100人が応援に駆けつけてくれました。それだけに、良いリザルトを残したかったのですが、残念ながら入賞する姿をお見せすることはできませんでした。
第8戦は、年に一度のスポーツランドSUGOが舞台です。シーズンも後半に入りましたので、終盤に向け弾みがつくレースができるよう、万全の態勢で臨みます。
■チーム監督 本山 哲コメント
「厳しい週末でした。ドライバーも含め、チームの弱い部分、悪い部分が出てしまいました。フォーミュラのレースで非常に重要なスタートと1周目が、2戦ともうまくいかなかったのは痛かったですね。あれでレースの戦略の幅も狭まってしまいました。
クルマについても、今回のコンディションに対して合わせきれなかったですね。いろいろ改善し、次は応援してくれる人たちが驚くようなレースをお見せしたいと思います」
■チーフエンジニア 村井 寛太コメント
「まだデータを見ていませんが、第7戦に関しては、予選も含めてクルマのレベルは第6戦より上がったように思います。相対的な比較ですが、決勝も同条件で走っていた上位の選手と同じようなペースをキープできていました。ただ、終盤のデグラデーションは少し多かったかもしれません。そのあたりは課題です。スタートの遅れや、タイヤ温度が下がったときのラップなど、車両側の設定でカバーできる部分も、再度見直したいと思います。
今週末は、フリー走行で一定レベルまで持っていくのに時間がかかり、それが最後まで響いてしまいました。次回のSUGOは初めてのサーキットですが、シーズン終盤に向け浮上のきかっけにできるよう、しっかりデータを解析して臨みたいと思います」
■ドライバー 小出 峻 選手コメント
「ポイント獲得を考えたときに、シンプルにペースが足りないということに尽きると思います。年々全体のレベルも上がっているので、それぞれが役割を果たし、チーム一丸となって臨まないと、入賞は難しいというのが実感です。
スタートのミスもありましたが、そこに至るまでの過程で、細かい部分まで詰めていく作業が必要と感じています。新体制となったチームですので、僕も含め今は経験を積んでいる段階ですが、終盤には上位常連チームに食い込んでいけるようにしたいと思います。
ドライバーとして、チームのムードを高め、勢いをつけることも大事な役割と思いますので、SUGOをターニングポイントにできるよう頑張ります」