富士大会に向けデータを蓄積してテストを終える
ジルテール選手はSF初走行で高い適応力を見せる
San-Ei Gen with B-Max(チーム代表 組田龍司)は、6 月 30日~7月1 日、富士スピードウェイで行われた、スーパーフォーミュラ(SF)選手権公式テストに参加しました。
今回のテストは、異なるドライバーによる車両のチェックと、来季に向けた参戦の可能性を探るため、レギュラードライバーの野村勇斗選手に加えて、SFライツ選手権に参戦中のエヴァン・ジルテール選手も参加し、SFを初ドライブしました。
■1日目(走行時間:9:30〜11:30 / 14:30〜16:55)
テスト初日は、午前、午後の走行ともに曇天の蒸し暑い天候のなか行われました。野村選手にとってSFでは初の富士でしたが、午前中は、エアロダイナミクス(空力)に関するデータ収集を中心に、午後は予選セッティングを進め、計78周回と精力的に走行しました。
午後のセッションでは、最後にA、Bグループに分けて10分ずつ、予選を想定したアタックが行われましたが、コーナーでの挙動が安定せずに、攻めきるまでには至らず。トップグループが1分22秒台に入れるなか、23秒半ばのタイムで15位。ここまでの予選と比較してもタイム差は大きく、納得できるレベルまで車を仕上げることはできずに、1日目の走行を終えました。

| ドライバー | Session1タイム(順位) | Session2タイム(順位) | |
| 50号車 | 野村勇斗 | 1分24秒179(10) | 1分23秒518(15) |
- 天候:曇り、コース:ドライ
気温:25℃(Ses.1)/28℃(Ses.2)、路面温度:32℃(Ses.1)/37℃(Ses.2)
■2日目(走行時間:9:30〜11:30 / 14:00〜16:25)
テスト2日目も朝は蒸し暑かったものの、午後からは気温が下がり、過ごしやすい天候になりました。クルマは前日から大きくセットを変更して臨みました。
午前のセッションは、ジルテール選手が初めてSFをドライブしました。コースインの際、クラッチ操作に手間取る場面はありましたが、コースに出てからは初走行とは思えない高い適応力を見せ、計測19周目にユーズドタイヤで1分23秒台をマーク。最後のニュータイヤによるアタックで、さらにタイムを縮めて5位でセッションを終え、SFを十分乗りこなせるポテンシャルがあることを証明しました。
午後は、野村選手が乗り、走り始めに1分23秒台をマークして、セット変更の方向が正しいことを確認。さらにセットアップを進めながら周回を重ねました。最後のアタックでは、小さなミスもあって僅差の12位に留まりましたが、今回得られた多くのデータを分析して、2週間後の週末に行われる富士大会に臨みます。

| ドライバー | Session3タイム(順位) | Session4タイム(順位) | |
| 50号車 | E.ジルテール | 1分23秒558( 5) | – |
| 野村勇斗 | – | 1分22秒942(12) |
- 天候:曇り、コース:ドライ
気温:27℃(Ses.3)/23℃(Ses.4)、路面温度:31℃(Ses.3)/29℃(Ses.4)
■チーム監督 武藤英紀コメント
「2日間、本当に多くのことを試すことができました。車のバランスは良い方向にシフトできていますし、初日の『低速コーナーで挙動が安定しない』という問題はクリアできています。ただ、ひとつ問題が解決すると、また別の問題が出て、なかなか次のステップへ繋げられないという、少々厄介な状況が続きました。
とはいえ、全体として確実にレベルアップしていますし、あとは、今回試したアイテムのデータをどれだけ細かく解析できるかですね。レース本番に向けて、持ち込みセットのベースになる部分は、ある程度見えたと思っていますので、期待してください」
■アドバイザー 大津弘樹コメント
「有意義な良いテストになりました。野村選手は、2日間、大きなミスもなく淡々と走ってくれました。常に安定した走りをしてくれるので、チームとしてもクルマに対するフィードバックがしやすいですね。いろいろなアイテムを試すなかで、ドライビングに関しても、微修正しながら対応していました。
エヴァン選手は、SFライツと共通する部分が多いということもありますが、短時間で高いレベルまで持っていけるところはさすがですね。午前のセッションはアタックするクルマも少なかったですが、5番手というリザルトを残せたことは、彼にとってもチームにとっても良かったと思います」
■チーフエンジニア 今関佳斗コメント
「初日と比べると改善はしていますし、レースウィークにはできないようなサスペンションのテストをすることができました。その過程で、富士大会に向けての課題がいろいろと見つかったのは良かったと思います。
今回はダメ出しも含めていろんなテストができたので、あとは良いところを見つけるしかないという感じです。ただ、現状ではトップには全然届いていないので、本戦に向け、データをしっかり見直して、悩みたいと思います」
■ドライバー 野村勇斗 選手コメント
「セットアップに関しては、初日より大幅に改善できましたので、良いテストになりました。最後のアタックでは、自分自身のミスもありましたが、タイムはかなり僅差なので、ミスがなければトップ8は狙えるタイムは出ていたと思います。
エヴァン選手は、最初の走行から普通に走っていて、適応能力がもの凄く高いと感じました。自分はというと、気合いが入りすぎてミスをしたり、タイヤの温め方が十分でなかったり、課題が残ったので、その点は反省ですね」
■ドライバー エヴァン・ジルテール選手コメント
「僕のレースキャリアにおいて最高の経験になりました。このクルマがどれほど速くて、まるでロケットのようだというのは、実際に乗ってみないと分からないですね。コーナーを脱出するときの強烈なパワーや、時速300キロに達するスピードは予想していましたが、空力性能やコーナーに飛び込むときのスピードがこれほど高いとは想像していませんでした。本当に最高のクルマです。
チームも素晴らしい仕事をしてくれました。僕のドライビングやフィードバックは、まだまだ改善の余地があると思いますが、チームは僕のSF初ドライブを後押しし、この車を学び、上達するのを助けてくれました。心から感謝しています」
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