B-Max Racing ストーリー第10話

B-Max Story

目指すチームはトムス

短期間でトップカテゴリーにまで這い上がってきたB-Maxレーシングだが、チームづくりはまだ道半ばだ。

二人三脚でチーム運営をする組田と宮田は、口を揃えて「目指すのはトムス」と言う。トムスは別格だと。だから、チームをスタートさせたときから、トムスに追いつけ追い越せを目標にやってきたという。

組田は、かつてトムスの強さはどこにあるのかをレース関係者に聞いて回ったことがある。そこで見い出した強さの秘訣は、チームスタッフの定着率が高いこと、同じメンバーでやり続けることだった。

そこで、長期間一緒に働ける環境づくりを目指し、ある時からチーム運営のコアな部分は社員で行う路線に切り替え、社員を一人ずつ増やしていった。

チーム発足から11年で確実に目指す形には近づいている。あとは結果だ。

目標はシリーズチャンピオン

チームの目標を尋ねると、組田はこう答えた。

「目標は、スーパーフォーミュラでチャンピオンを取り、名実ともに日本一になることです。F3までは達成してきましたので、スーパーフォーミュラでチャンピオンを取るまでは続けたいと思っています」

「ただ、1勝もしていないのにチャンピオンなんて口にするのはおこがましい。まずは1勝です。できる限り早い時期にそれを達成したいと思います」

着実に実績を積み重ねつつあるB-Maxレーシングが、さらに一歩階段を上がることができるのか、2022年の戦いに注目してほしい。

情熱を注ぐドライバー育成

B-Maxレーシングは、これまで全日本F3、SFライツで何人ものドライバーをサポートしてきた。

2021年SFライツで走った名取鉄平もその一人だ。名取は昨シーズンでホンダの育成枠を外れることになった。ただ、組田は育て方次第で伸びると見て声をかけた。名取も苦しい戦いではあったが、期待に応えてチャンピオンを獲得した。
組田は「チャンピオンという称号を得た彼が、どんな形であれ、ステップアップを果たせれば僕の目標は達成です」と言う。

この組田の取り組みを、何のためにやっているのかと訝しがる関係者もいる。しかし、組田は意に介す様子はまったくない。「これは僕のパッション(情熱)です。それに尽きます」と言い切る。

組田のドライバー育成に対する拘りは、自らが若くして経営者になったとき、周りの人たちの助けで成長できた実体験が影響しているように思える。若者の可能性を信じ、手を差し伸べることが、相手と自分の人生において、また社会にとって財産になることを信じている。そして、組田にとってはそれが至上の喜びであり、情熱を注ぐ価値のあることなのだ。

トップフォーミュラでのチャンピオン獲得、そして若手ドライバーの育成。どちらからも手を抜くことなく、持てる情熱を注ぎ込む。これはB-Maxレーシングの基本姿勢としてこれからも変わることはないだろう。
(了)

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