SFL鈴鹿合同テスト(3/8-9)レポート

Super Formula Lights

ルーキーを迎え新体制での2022シーズンが始まる

B-Max Racing Team(SFLチーム代表 組田龍司)は、3月8~9日、鈴鹿サーキットで行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の合同テストに参加し、開幕に向けてのプログラムを着実にこなしました。
今シーズンは、HFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)の一翼を担うという変化があったことで、チームの士気も上がっており、期待と緊張を持ってテストに臨みました。

■テスト1日目(3月8日(月) Session1:12:15~14:20)
好天に恵まれたテスト初日。今シーズンHFDPドライバーとして参戦する木村偉織選手、チームの育成ドライバーとして走る予定の菅波冬悟選手のルーキー2人は、本格的なテストは初めてとなるため、慎重に走行を開始しました。
最初の数周で体を慣らした後は徐々にタイムアップ。菅波選手1分53秒047、木村選手1分53秒708をマークした後、開始30分過ぎにクラッシュした車両があり走行は中断となりました。
走行再開後、菅波選手は1分52秒807→52秒742、木村選手は1分53秒159→52秒850と順調にタイムを上げていきました。菅波選手が終了間際にスプーンコーナーでコースオフしてしまうというアクシデントはありましたが、ダメージもなく無事に走行を終えました。

ドライバー Ses.1 ベストタイム(順位)
1号車 木村偉織 1分51秒785(4/11)
50号車 菅波冬悟 1分52秒676(5/11)
  • Ses.1 天候:晴れ、コース:ドライ、気温:14.0→12.0度、路面温度:30.0→28.0度

■テスト2日目(3月9日(火)Session2:9:00~11:00/Session3:14:00~16:00)
曇天で気温は初日よりやや低いものの、良好なコンディションのなか、セッションがスタート。ライバルチームが勢い良くコースに飛び出していくなか、まずはスタート練習を繰り返してから本格的な走行を始めました。
徐々にタイムアップするなかで、40分過ぎに木村選手が1分50秒989のトップタイムを記録すると、60分過ぎには菅波選手が1分50秒692でトップタイムを更新。他チームの選手と交互にトップを奪い合う形となりました。
セッション終盤に逆転は許しましたが、菅波選手3位、木村選手5位という好位置で午前の走行を終えました。
午後も空は雲で覆われ、気温も上がらないなかでのセッション開始となりました。午前と同様に木村選手、菅波選手はスタート練習から走行を開始しました。
このセッションは、ドライバーがマシンに慣れることに主眼を置いて周回を重ねましたが、そんななかでも菅波選手は、マシンの習熟に努め、走行開始から70分経過時に1分50秒801をマーク。さらに終了間際には1分50秒335までタイムを削り、トップには僅かに届きませんでしたが、高い潜在能力を示しました。

ドライバー Ses.2 ベストタイム(順位) Ses.3 ベストタイム(順位)
1号車 木村偉織 1分50秒989(5/12) 1分52秒101(8/12)
50号車 菅波冬悟 1分50秒636(3/12) 1分50秒335(2/12)
  • Ses.2 天候:曇り、コース:ドライ、気温:6.5→11.3度、路面温度:7.4→14.0度
  • Ses.3 天候:曇り、コース:ドライ、気温:13.0→12.4度、路面温度:16.0→16.3度

■チーム代表 組田龍司コメント
今シーズン最初の合同テストでしたが、ルーキー2人がドライコンディションの鈴鹿でマシンやスピードに慣れること、マシンのパフォーマンスを確認することが大きな目的でした。
ドライバー2人は、ほぼSFライツマシンでの初走行でしたが、菅波選手は非常に可能性を感じさせる走りを見せました。木村選手はフィジカル面で課題があることが分かりましたので、これはクリアにしていかなければなりません。
今シーズンは2台体制ですので、シーズンを通じて確実にポイントを稼ぎ、チャンピオンナンバー1を死守し、チームタイトルも獲得したいと思います。

■チーム監督 高木真一コメント
シーズン初のテストでしたが、とても有意義なものになったと感じています。ドライバー2人が一定の速さを持っていることは確認できましたし、ニュータイヤでの一発の速さも掴みつつあるように思います。あとはさらにマシンに慣れることが必要ですが、次の富士テストに向けての第1段階としては良かったと思います。チームは仕事を完璧にこなしていますので、あとはドライバー次第というところでしょうか。
監督としては初仕事でしたが、徐々に雰囲気にも慣れてきましたし、いろいろな意味で楽しい2日間でした。

■チーフエンジニア 宮田雅史コメント
今回のテストの結果を見て、今年はかなり混戦になるだろうと感じました。誰かが抜き出ることはないだけに、取りこぼしはできませんし、チームもドライバーも気の抜けないシーズンになると思います。
マシンは、それなりのレベルにあることが確認できましたが、レースでは今回のようなコンディションは滅多にありませんので、また別物だと思います。ただ、ポイントを押さえておけば、例年どおりのパフォーマスは示すことはできると思います。あとはドライバーのパフォーマンスに期待します。

■1号車ドライバー 木村偉織選手コメント
初日のパフォーマンスは自分としても悪くなかったと思っています。セッション途中でしたが、ユーズドタイヤでトップタイムを出すこともができましたし、セクタータイムも悪くありませんでした。このテストでマシンに対する理解は深めることができたと思います。
ただ、事前のトレーニングを積んできたつもりでしたが、SFライツを乗りこなすにはフィジカル面をさらに鍛えなければならないことを痛感しました。

■50号車ドライバー 菅波冬悟選手コメント
フォーミュラは2年のブランクがありましたので、SFライツマシンに対する理解を深めることに主眼を置きながら、結果も求めてテストに臨みました。
1日目は自分のミスでアタック前に走行を終えてしまいましたが、2日目はその反省を踏まえ、まずニュータイヤの使い方を把握し、次にタイヤに合わせてマシンをアジャストするという順序で進めました。最後は一番良いアタックができ、トップを狙える位置にいることを示すことができたと思います。次の富士テストではより良いパフォーマンスを示せるよう準備します。

マスタークラス

1日目は、今田選手、DRAGON選手ともに久しぶりのSFライツドライブとなるため、まずは身体を慣らすことから始めました。今田選手は今年カラーリングを変更するため精悍なカーボン地マシンでの参加です。2人は徐々にペースを上げていき、今田選手は最終的に1分53秒819、DRAGON選手も1分53秒845とほぼ同じタイムで1日目を終えました。
2日目の午前は、DRAGON選手が開始から好調。1分53秒814を記録した後、最終的には1分52秒568までタイムを縮め、若手と遜色ない走りを見せました。今田選手も序盤は抑えていましたが、セッション終盤にペースアップ。1分53秒486をマークしました。
午後は、開始からまもなくして2人のマシンに相次いでトラブルが発生し、満足な走行はできませんでした。今田選手はそれでも終盤には修復したマシンでコースに戻り、1分53秒415までタイムアップしたところでテストを終了しました。

ドライバー Ses.1ベストタイム(順位) Ses.2ベストタイム(順位) Ses.3ベストタイム(順位)
4号車 今田信宏 1分53秒819(8/11) 1分53秒486(10/12) 1分53秒415(10/12)
30号車 DRAGON 1分53秒845(9/11) 1分52秒568(9/12) 1分57秒820(12/12)

■4号車ドライバー 今田信宏選手コメント
事前にトレーニングはしてきましたが、久しぶりにドライブしたSFライツは、肉体的、精神的にドライバーが試されるマシンであることを再認識しました。若手から1秒台落ちが目標ですが、今回は最終的に3.1秒と遠く及びませんでした。車載映像もチェックしましたが、まったく攻めきれていませんでしたので、次のテストに向け準備します。

■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
マスタークラスは参加台数こそ少ないですが、毎年参戦している植田選手、チームメイトの今田選手というライバルたちには負けないようにしたいと思います。そして我々の共通の思いですが、若手ドライバーを1人でも食いたいと思っています。今回はトラブルが出てしまいましたが、次のテストは万全の体制で臨みます。



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